白血病でも 予後のわるいフィラデルフィア染色体陽性のもの
急性リンパ性白血病(ALL)の一部 と 慢性骨髄性白血病(CML) について
薬の種類 使い方から考えて 見てみます。
ここで 使われる 抗がん剤は 殺細胞系(古典的)抗がん剤と 分子標的薬 BCR-ABLのチロシンキナーゼ抑制剤の2種類です。
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その作用点の違いを見れば 漢方 生活環境など ケアが幾分わかってくると思います。
殺細胞系(古典)抗がん剤は毒で 細胞の核内を 破壊し 細胞(がん細胞目標)をまさに殺します。
解説
人の細胞は約60兆(45-60)ほどで できています。
赤血球など 特別な細胞を除き 細胞の中には 核があります。
核の中には 細胞分裂のサイクルが 回っていて 秩序良く 新しい細胞と古い細胞の入れ替えが
行われます。
癌細胞では 異常なそくどで サイクルが回ります。
![](Leukemiab0e.png)
環状線の電車を例に見てみましょう。
![](yama.png)
いつもは 運転指令の指示を仰ぎ 秩序良く回っています。
しかし 何だかのせいで 回転が 速くなってしまいした。
止めるに 少々 野蛮でしすが 線路 電車を 爆破して壊せば異常は 止まります。
![](yama3.png)
癌細胞のサイクルでも同じで 核の中を 壊してしまえば 異常サイクル つまり増殖は止まります。
この種の《抗がん剤》は 細胞を殺してしまうので 殺細胞系抗がん剤と言います。
![](lu2.png)
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科学は 新しく 運転指令を変えることで サイクルを止める方法を 考えました。
「回れ」シグナルを 止めて ブレーキをかければよいのです。
これが これが 現在使われている チロシンキナーゼ阻害薬と言われる抗がん剤
の原理です。
![](image1.jpg)
殺細胞系抗がん剤は いわゆる毒です。
細胞分裂の盛んな細胞をターゲットに 速く取り込まれるように作ります。
がん細胞以外でも 細胞分裂の速い 骨髄 消化粘膜(嘔吐 下痢) 口腔 髪 爪 などに
副作用がでます。 長期に使用は 適しません。
一方 分子標的薬は 耐性で 薬が効かなくなるまで また副作用で使えなくなるまで
使用を続けます。
(Ph+の分子標的薬 グリベック スプリセル タシグナ ボシュリフ アイクルシグ)
細胞を殺すのと違い 増殖シグナルを 止めるくすりは 予想外の副作用が出ます。
そこで 漢方薬を使い 副作用の軽減・ 発現予防を ケアすれば と思いつきました。
日本で 現在(2021-03)使われているこの種の薬は
グリベック スプリセル タシグナ ボシュリフ アイクルシグ の5つになります。
薬が飲めなくなった場合 重篤な症状が おこる可能性が高いため 命をつなぐ薬となっています。
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グリベックは 最初にできたフィラデルフィア染色体陽性の白血病薬です。
9割以上の方が 亡くなっていた疾患も この種の薬の進化で 4-5割になっています。
(移植までの時間稼ぎができるため 薬だけの効果で生存率が上がっているわけではない)
当薬局の扱った事例は 65歳以上で移植不可の人でしたが 5年生存をまもなくクリアいたします。
胸水に 五苓散は強すぎるので 補気建中湯を使う 。 肝蔵にアミノ酸を与えたいが 癌の栄養にも
なりかねない。 アルブミン値を見ながら微量の柴胡で対応する。
表皮のむくみは ボウイオウギ? ハトムギ
体温を上げるに人参を 貧血は抗がん剤でなって当たり前
造血作用のある 当帰 や地黄は 治療が安定期に入るまで やめとうこう。
なかなか試案が続きます。
お悩みの方 漢方ケアに興味のある方は 一度ご相談ください。 |
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チロシンキナーゼ阻害薬 マニアック解説
医療関係者 学術に ご興味のある方自己責任でのみご覧ください。
電車に アクセルとブレーキがあるよいうに。
(加速指示をアクセル 止まれ指示をブレーキ)
細胞のサイクリンにも たくさんの種のアクセルとブレーキがあります。
ここでの 分子標的薬は 間違ってできた チロシンキナーゼ酵素の
BCR-ABL(ビーシーアールエブル)というアクセルを止めるものです。
![](image2.jpg)
BCR-ABLは たくさんのアクセルを 同時に踏みます。これが 治療を難しくしています。
BCRーABLにエネルギーATPが付くと 核内に分裂増進シグナルをどんどん送ります。
そこで 薬を先回りさせて ATP が付く場所をふさぐと 増殖シグナルが遅れなくなります。
がん細胞の中のBCR-ABLだけに 薬が効けばよいのですが ここだけを 止めるのは不可能で
正常細胞の働きにも 影響がでていまいます。
肝蔵 心臓などに 重大なエラーがでると 薬が続けられなくなります。
また BCR-ABLが 変異して 薬が 効かない型にかわることもあります。
キナーゼという内々の酵素は 生命維持に欠かせない大切な種類です。
![](bcrab11l.png.png)
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今回 殺細胞系の抗がん剤と 分子標的薬 チロシンキナーゼ阻害薬の 違いを見てみました。
回転シグナル系を 細胞の中で 核に届くまでの間に止める これが ココの薬の作用機序でした。
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椎茸菌由来のLEM にこの シグナル系を止める働きがあることが 2017年の金沢薬学会で発表されました。
椎茸菌というと かつて レンチナンという注射薬が 病院で使われていた経緯があります。
(現在 健康保険削除)
LEM 論文 で多くのものが出てまいります。
私たちの体は 細胞サイクリンの暴走を防ぐ因子として P53 RB P27 などという
タンパク質の因子を持っています。
これが 癌化を防いでくれています。
多くのがん患者さんで P53 の低下がみられることから 最近では 健康診断で
抗P53抗体を測るところが でてきました。
![](image11.jpg)
![](cycell.png)
ブレーキの損傷は 癌化しやすい=早期発見に役立つということです。
LEM菌の作用ですが P53とは 別のブレーキ P27を BCR-ABLが 抑制してくるのを
止める という 作用が 見つかったということです。
![](image3.jpg)
グルベック(イマニチブ)と別経路で ブレーキでしから 理論的には イマニチブが 減量されても
増殖を 抑えてます。
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